「精神」
June 23, 2009 10:25 AM | Comments (0)
映画「精神」をみました。
公開前から雑誌やら、WEBやら、新聞やら
色々な媒体に取り上げられていたので、
それだけ斬新な作品なのだな、と思っていました。
見た感想を一言でいうと「見て良かった」です。
「精神病院」(最近は「心療内科」ということが多いですが)は、
病気への偏見や、病気の見えずらさ、(外側からはどこが悪くて
何をするかわからないという偏見)によって、
隔離されたイメージはどうしてもあります。
「隔離」というと、とても固くて重い響きがあるけれど、
例えば歯医者にいくように
「ちょっと精神科にいってきます」ってことを
気軽に言えたりはしない。
そういう意味で、どこか離れた場所だったり、
離した場所にその存在があったりします。
撮影の舞台となった「こらーる岡山」に登場する
患者さんのバックグラウンドも、
どうしようもないくらい、
悲しくてとても重いものがある。
でもそれを、患者さんは淡々とカメラにむかって話し、
そこにはモザイクもテロップもありません。
でも正直、見ている側には、モザイクもテロップも
ないこと自体が気になりませんでした。
患者さんへのカメラの向け方や編集が、
変に患者さんに寄りすぎた作品でもなく、
いやらしい感じの人権配慮ということもなく、
人生のある時期に、普通の人が抱えないような大きなものを
抱えてしまった人間を、できるだけ目線を同じにして撮っている、
という感じ方を私はしました。
だからもしかしたら、モザイクとかテロップは
撮る側のコードであって、見る側はそんなに意識的には
その有無を気にするものではないのかもしれないとも思います。
というより、モザイクやテロップなしで作品をつくる、ということに
徹底しただけあって、カメラと被写体の間にある空気に
監督と患者さんのコミュニケーションの濃さを感じました。
もしかしたら、そのコニュニケーションの濃さに
「見てよかった」と思えたのかもしれません。


投稿者nF4 : June 23, 2009 10:25 AM
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